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東京在住 アラサー社会人の備忘録です。

「第二」の宿命

 友人の妹から学部について質問を受けた。第一文学部と第二文学部どっちがいいのかなって話。僕が二文生としてアドバイスできるのは今度の春の入試まで(学部改編で一文と二文が変わるため)なので、ついつい熱が入ってしまった。きっと来年度からは人間科学部スポーツ科学科みたいに、動く粗大ゴミみたいな扱いされちゃうのかなー。げ。もしも、早稲田大学の文学部を目指している受験生がこれを見てたら参考になればと思い、主観的に紹介してみようと思う。ちなみに書く本人が二文生なので相当二文よいしょするかも。僕自身二文を受験しようとしたのは一浪の10月か11月だったので、文学部を受験したい人はまだまだ遅くないと思われる。

 まず、第一文学部(一文)と第二文学部(二文)で何が違うのか。一番大きいのは主となる授業の時間帯だろう。一文は大体1限〜5限(9:00-17:50)、二文は6〜7限(18:00-21:10)が中心となる。これが二文=夜間と言われる由縁ではあるが、昼間も時間がある一般学生の場合、他学部受講が広範囲に渡ってできるため6、7限の授業は週1回だけ〜というようなことも可能。最近はオープン教育センターで興味深い授業が多数展開されているので、僕は二文:オープン=2:1くらい。昼間はアルバイト。まあ、夜に落ち着いちゃった方が身も心も楽ちんだけどね→だめ人間。

 次にカリキュラムについて。一文には哲学、東洋哲学、心理学、社会学、教育学、人文、日本文学、中国語・中国文学、英文学、フランス文学、ドイツ文学、ロシア語ロシア文化、演劇映像、文芸、日本史学東洋史学、西洋史学、美術史学、老古学の各専修があり、入試自体は第一文学部として出願し区別しない。2年生になる段階で1年次の成績が良い順で好きな専修を選ぶ事ができる(らしい)。だから、1年生の間の一般教養科目も地道に頑張っておいた方が人気らしい心理学とかは行きやすいってことかな。人気ない専修は頑張っても頑張らなくても入れるのかもしれないが。 
 対して二文には思想・宗教系、文学・言語系、歴史・民族系、社会・人間系、表現・芸術系の5専修。こちらも入試自体は専修による区別は無い。合格者は入学手続きの時に好きな専修を無条件で選択できる。ただし、専修を選んだ事によって束縛される事は通常年に1講座とる演習授業(4単位)のみ。あとは他専修の演習をとってもいいし、もちろん講義もとれる。基本的に全ての授業が全ての専修の学生に開かれていると考えられる。
 この2つの違う制度をどう捉えるか。もし受験する時点で、大学にて勉強する分野がはっきりと決まりそれが上記に含まれていれば一文がいいだろう。専門を学ぶのは2年生からではあるが、ある程度定まった分野を深く学ぶ事ができる。二文ではかなり幅広い分野を扱っていながら5専修というおおざっぱな区分である。これは逆に考えると大学に入ってからの方向転換が容易であるという事。例えば僕の表現・芸術系であれば、文学はもちろん、演劇、映画、音楽、写真、建築(ちょっと)とかいろいろある訳で、他専修の授業も選択できる事を入れれば、表現・芸術系専修でありながらカエサルウェルギリウスを読んだり、なぜかKO大学創始者福沢諭吉著「学問のすすめ」を研究したり、「死」と「死ぬ」ことをめぐって思いめぐらせたり、アラビア語を覚えて「アッサラームアレイコム!」とすました顔で挨拶したりできるのである。要するに広く浅くってことなんだけど。
 それから二文にはいわゆる「ゼミ」がない。演習がその代役を果たすが、基本的に1年ぽっきり。多くの学部ではゼミとは2年の夏や3年生から、卒論を書くまで所属するゼミナールというものがあるらしい。先輩ゼミ生による面接やら写真審査やらがあるとか。まあそんなに心配する必要はないんだろうけど。二文では毎年履修登録の際に新しい演習を登録する。似たテーマを扱う演習も多数あるので、演劇や音楽を極めたりってことも可能。シラバスを見たら「ミュージシャン志望の人は初回の授業で申し出てください。楽器を演奏してもらう事もあるかもしれないので」っぽい事が書いてあるのもあった。毎年登録するという事で、全く違ったテーマも簡単に勉強する事ができる。

カリキュラムについてはこんな感じかな。7限が終わる時間に合わせて文カフェが21:30まで開いてたり、図書館が22時までだったりする。あ、あと、たまにだけど一文と二文が1文とか2文て書かれている事があるんだけど、なんかはがゆいので漢字で書いてほしいなあと時々思う。