食べ物とか旅行とか

東京在住 アラサー社会人の備忘録です。

湯河原へ

 29日から1泊で大学の友人達と湯河原温泉へ行ってきた。それぞれ仕事も大学もあるので、両方休みの時でないとみんな揃って旅行なんてことは不可能なので年末あたりは絶好のチャンスなのだ(それでも内1人は24時間365日3交代の仕事だから大変だけど)。私は28日に年内全てのバイトが終わりひとまずよく頑張ったで賞というというつもりでわくわく。新宿駅に集合し、小田急ロマンスカーで小田原に行き、そこからJRかバスで湯河原へ行く。行きに乗ったのは最新型のVSE(50000型)。今まで茶色っぽいロマンスカーが一番新しいと思っていたので、この白いロマンスカーを見てちょっと新鮮な感じだった。ちなみに現在走っているのはこのVSEの他にLSE・HiSE、EXE、RSEという大きく分けて4種類?なのかな。EXEはグッドデザイン賞も受賞しているとか。さて、この最新型のVSEはなかなか人気で予約しておかないと乗れない可能性が高いという噂。そして全席禁煙。車内に入ってみると驚くのが天井の高さと明るさ。そしてイスが薄くて広々してるし、窓の継ぎ目が少ないので外が見やすい。先頭車両は1枚ガラスっぽい、ものすごい視界の良さ。木目調の内装が、電車っぽくない雰囲気。2人座席が窓に対して垂直になるのではなく、すこーし窓側に斜めになっている。窓が見やすいように? これが特急料金たった870円で味わえるのならば、到着時間こそ大差ないにしろ、とても快適に移動できる。世界に誇れる特急車両なんじゃないかなとまで思った。そして、その後に感動したのが車内販売の充実度。どれもありきたりのものをただ並べているだけではなくて、思わず欲しくなるような上手な商品展開を見せている。まず気が付いたのが携帯ストラップ(4両編成)。そのまま4両のちっちゃなVSEがストラップになっているのだが、お好みで3両にもできてしまう。そして次に「ロマンスカーマボコ」。これは正式名称ではないみたいだけど、ポスターにはこう書いてあり、長いかまぼこが真ん中で紅白にわかれており、ロマンスカーに模したおめでたそうなかまぼこ。VSE文具セットはデザイン的にはかなり品の良い感じで、鉛筆は左右と屋根がプリントされている。いかにも「ご当地」って感じがしなくてGOOD。これらの中にはVSE車内でしか買えない物も多い。そして、こんなものまで?というのにVSE限定のプレミアムコーヒーもあった。まあ普通にコーヒーなんだろうけど。ガラスのコップで出してくれるのがまた良い。そして他の特急と大きく違うのはワゴンでがらがら来ないという事。カタログ兼雑誌が座席に備え付けられていて、それを見て通りがかりのお姉さん(売り子って感じでもない)に注文すると持って来てくれるのだ。飛行機に近くなった感じ?ともかくも、とても快適な電車の旅だった。
 
 さて、小田原に到着してから箱根フリーパスで乗れるバスで湯河原まで行こうとしたのだが、バス停には「混雑によりダイヤ通りの運行ができません」という張り紙。いつ来るのかわからないので隣のバス停にいた係の人に聞くと「1つ先のバス停に行くだけで1時間半かかってるから、電車で行った方がいいと思う」と言われた。路線バスのバス停1つで1時間半て…。悪夢。東海道線で何事もなく湯河原に到着。4駅で320円とちょっと高い気がするけど駅間がものすごく長いから仕方ないか。湯河原と言えば、3年くらい前の元旦、年越しで遊んだ後に親のいる二宮に向かおうとして寝過ごし、起きたら湯河原駅。海から出たばかりの初日の出が美しかった記憶がある。めちゃめちゃ寒かったけど。という訳で初改札の外。

 今回のホテルはホテルあかね。ものすごい急な坂を送迎バスで上る高い所にあるホテルで、ピカピカではないけど、従業員の人の感じがとても良い。五つ星の外資系ホテルもベッドがふかふかだったりお風呂が綺麗だったり、ゴージャスな感じには浸れるけど、比べにくい良さがこちらにもある。部屋は今風に言えばオーシャンビュー。窓が広くとってあり、斜め向こうに見える海の景色がきれい。「日本のお宿」って感じだなあ。なにしろ、料理を持ってくるおばさんやらふとんを敷いてくれるおじさんが機転の効く会話をしてくれるので、レストランなどで店員さんが来たので話を中断とか、ちょっとお行儀良くしなくちゃみたいな、雰囲気の中断がなくとても快適な空間であった。しかもありえない発言多々ありだし。夕朝食ともにものすごいボリューム&おいしくて幸せ。夕食6時って早いかなと思ったけど、一眠りしてまた遊ぶ余裕がある位、なかなか良い頃合いだった。

 久しぶりにちゃんとした旅館にとまったからという訳ではないけど、「無音」という環境に久しぶりに触れた気がする。私の家の周りはビルばかりで音が響くのでいつでも騒々しいし、家にいればたいていラジオをON。外に出ても買ったばかりのiPod。会社ではサーバの機会音。久しぶりの無音状態で不思議な感覚に陥った。結構これはこれで居心地良いかも。

 箱根観光をして驚く事の1つに、外国人の多さが挙げられるだろう。それも中国人と韓国人が圧倒的だ。同じ中国人でもシンガポール方面から来ている華僑が多いって噂を聞いたけど。例えば海賊船に乗った時なんか、半分位外国人なんじゃないかと思う位、ハングルとチャイ語が飛び交っていた。特に中国系っぽい人は、来ている物がゴテゴテ。全身毛皮とかザラ。すごいなー。そして箱根がこんなに外国人観光客が来るスポットになっている事に感激した。草津とかもいいんだけど、ちょっと気軽に行きにくいしね。ちなみに、海賊船に乗る元箱根港内の売店で売っているチョコレートソフトクリームはとても美味なのでお勧め。そこらのよりおいしかった。海賊船で前の席に座っていた幼稚園くらいの男の子と女の子がずっとこっちを見て僕のやる事を真似するのでおもしろくなって、いすに頭をぶつける真似をしてみたら、ガンガンガンとぶつけ始めてちょっと焦った。

 帰りのロマンスカーはRSE。セミコンパートメントにしようと思ったのだけど全室喫煙可なので却下。私は構わないけど、たばこが嫌いな人にはシートに染み付いた臭いはきついだろうし、コンパートメントだけどドアがないので、微妙。その代わりにグリーン車に乗ったのだけど、座席は2ー1の3列配置。横幅は良いけど、前後はそんなに広くない。2階建てなので案の定天井に網棚無し。車両のドア付近に荷物置き場があるけどちょっと心配だな。空いてたからその辺に置けてよかった。禁煙車でも、なんとなくたばこの臭いがする感じ。やっぱ閉じられた空間では全部禁煙の方が空気がおいしいな、と思う。座席自体はふかふかしてグリーン車なだけあるけど、全体的には普通席であってもVSEの方が良かったかも。

 箱根は良い所だけど、下山する時にたくさん乗り物を乗り継がなくちゃいけず、ちょっと疲れる→ロマンスカーという流れになりがちだけど、まあ近いしこれもいいか。さすがに1泊ではもう超元気!という程に回復はできないけど、やはり大きなお風呂は気持ち良い。古い旅館も良い。楽しい年末旅行であった。