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東京在住 アラサー社会人の備忘録です。

THE OTHER FINAL

mokich2006-04-07


 「アザー」と変換しようとして「痣ー」とか出てくるこのパソコンの知性を疑う。だから私も漢字ができなくなるのだ。題名も英語に変更。ATOKが欲しいなあ。


 今回見たのは「THE OTHER FINAL」。レンタル屋でアジア映画コーナーかと(勝手に)思ったのに見つからないので尋ねたらスポーツコーナーにあった。しかも2本も。

 2002年の日韓共催ワールドカップはそれほど記憶に古くないとは思うが、その決勝戦が日本で行われた同じ日にブータンにてもう一つの決勝戦が行われていた…というお話。なんかその話は聞いた事あるけどなにがどうなったのかは知らなかった。FIFAランキングで203ヶ国中202位のブータンと203位のモントセラトブータンにて行われる事になった”最下位決定戦”にて対決する。

 ブータンはインドの上のあたり、ヒマラヤ山脈中にあり、チベット仏教国で唯一独立している王国。サッカーをできる程の平地が極端に少ないためにあまり対戦ができないらしい。広辞苑には「49年外交権をインドが受け継ぐ」と書いてあった。

 一方モントセラトカリブ海に浮かぶ火山島。現在もイギリス統治領のため国旗もイギリスがベース。広辞苑には載っておらず、ジーニアス英和大辞典では見つかった。97年の噴火で積もった火山灰のせいで島の半分以上は居住不能&競技場もそのまんま。

だそうでどちらの国もサッカーをする環境としては全然恵まれていない。国としても経済的な目盛りで見れば貧しいと判断される。

 オランダ人の監督が思い付いて企画したこのもう1つの決勝戦であるが、スポンサーなどはつけなかったようだ。というかつけられなかったというのが本音か。アディダスもナイキも”ワールドカップではないから”という理由でスポンサーを断ったのだとか。ワールドカップとは比べ物にならないくらい少額でいいはずなのに。でも、たしかブータンのキャプテンは練習着にアディダスのマークがついていた。結局既にそういう世の中の流れになってしまっているのだろう。選択の余地があるようでないというか。

 映画自体はドキュメンタリーであるから、試合開催が決まった時点から両国のチームの動きを追いかけてゆく。すごくびっくりしたのは、どちらのチームも関係者も、特にプレーヤー達がは本当にサッカーを好きで、一生懸命戦おうとしていた事だ。素晴らしい。実況中継も、「日本の球場にはスピーカーがうんじゅう個、ライトはうんびゃっ子、しかしここには1つのスピーカーしかありません!でも同じものがあります!それは2つのゴーーーール!(全てうろ覚え)」。 試合に勝敗はついたもののトロフィーはまさかの2つ。最後まで勝ち負けではなくサッカーをやることに意味にこだわりをもって撮り続けたのだなあという印象を持った。

 私はサッカーは不得意中の不得意であるが見ていて気持ちのよいものであるのに加え、チベット文化圏の生活がちょこっと見れたので嬉しくなったものである。


THE OTHER FINAL