オアシスが消える

　今日の毎日新聞夕刊で、シルクロードで有名な中国は敦煌にある月牙泉が消滅するかもしれないという記事を発見。ここは砂漠のいわばオアシスのような湖であり、古代から枯れた事がないと言われているのに、乱開発や砂漠化の進行で、湖水面積が約1/3に。深さ7.5メートルが１メートルに。消滅するのも時間の問題だろう。

　記事を読むだけなら「なんでこんなになるまで放っておくんだ」と思わずにいられないが、経済発展を強く押し進める間は、失いゆくものには気付かない。それに、開発をするのはそんなものには関心が無い経済人達であるはず。そんな事は少し前の日本でも行われていた訳で、中国ってだめだなあとは言えないと思う。でも、結果が見えているならば声を大にして言うべきだ。

　以前、拡大する中国での美術ビジネスに、日本人の画廊経営者が忠告していた。
「自分が儲けるだけではなくもっと、若い画家を育てるような環境を作った方がよい」と。
すると
「これが私達のやり方だ。口を挟まないでくれ。」とその中国の画廊経営者は言い返した。

　中国４０００年の歴史とかって、なにかと歴史深い国で有名な中国。その歴史を失ったら、誰が一番損をするのか。少し考えれば分かるはず。正しい世界史を学び、繰り返す必要の無い過ちは犯さないでほしいと願う。