食べ物とか旅行とか

東京在住 アラサー社会人の備忘録です。

夏だから、ダム


 夏も終わりだし、涼しいところへ行こう!
といった気分で友人と「今度の週末にダム行こうか黒部ダム!」と盛り上がっていたところ、
「日帰りだと早朝出発、終バス帰宅で約3時間の滞在しかできません!!」と調査報告を受ける。やっぱり先輩後輩の関係ってなかなかいいなあとか思ったりする。
 せっかく早起きしてぐったり疲れて深夜帰宅するくらいなら、近場にないかなーと思って思い出した宮が瀬ダム。横浜町田インターを降りると見かけるんだ看板を。で、いつもどんなとこかしら〜と思うものの、ダムなんて突然行くところではないので行かずじまいだった。せっかく行くなら、白馬のジャンプ台に上ってみたいし。


 宮が瀬ダムは色々行き方があるが、私たちは小田急本厚木駅からバスを選択。バスは3種類あり、半原、愛川大橋、宮が瀬行きの選択肢がある。宮が瀬ダム自体大きな公園のようになっていて、行き先によって乗るバスが違う。今回はもろダムが目的なので、愛川大橋駅を待つ。でも、田舎のバスはすさまじい本数がある。いや、頻度じゃなくて、行き先が…。で、分からなかったので、半原行きと書いてあるバスの運転手に聞いたら
「行かないよー、センター経由のバスに乗りな。」
と言われたが、「でもそのバスは30分後だから、ここで30分待つなら、これに乗って終点の半腹から歩いたら愛川大橋までは20分くらいだよ。その方がいいんじゃない。」と言われてそうすることに。しかし、うららかな夏の終わりの日曜日を想像していたみなさま、思い出して!こないだの日曜日は肌寒い雨だった!


 そもそもダムは雨が降って川が氾濫して困った地域を暮らしやすくするためにというのも目的の1つだから、つまりこのあたりは雨が降ると危険な地域とも言える可能性がある。ということは、この運ちゃんは我々を危険に陥れようとしているのか?!でも、すっごくいい人そうに話すから憎めない。でも、用水路の水は濁流とかし、よくコンクリートの壁に付いてる放水用のパイプからは水平に水が飛び出している。そして、実は愛川大橋が最寄りのバス停であるものの、そこからさらに徒歩20分なのだ。合計40分か…。神奈中バスは路側の水たまりを豪快にはねとばしながら、自転車に乗ったおっちゃんが一人ざっぷーんとモロ頭からかぶっていた。。


 半原到着。運ちゃんは優しい顔で、あっちだよお と教えてくれるのでそちらへ歩く。なんか道が川みたいになってきた。あはは。


 でも、思ったより人家があるんだなあとのんきに歩いていると、ローソンの脇から急に道が細くなり、門登場。この先はひとっこひとりいなくなるし、山しかみえない。。気づくと左側に緑色に(不自然に)すきとおった水がたまっていて怖くなる。宮が瀬ダムの手前には調整用の石小屋ダムというのがあり、なんかこれがめちゃめちゃ不気味だった。雨が降って人が全然いなかったから、なおさら。


 しばらく不安をこらえながら歩いていると、どどーーーんと登場、宮が瀬ダム。ここは高さ156mで日本で6位。黒部ダムとも30メートルしか違わない高さを誇る。でかい。しかも結構近寄れる。その前に橋を渡るが、やっぱり不気味な緑色の水が水質的にはきれいなんだろうけど、逆に恐怖。


 近づいてくるとあまりの大きさにびっくり。興奮。
中国川下りで、どの港にもあったゴンドラ式のリフトがここにあった(ゴンドラの写真はなかった)。片道300円、隣のエレベーターに乗れば無料!当然、エレベーターを選択。あんな中国だましの乗り物には乗らない笑。


 週に1、2回観光放流といって、お客さんサービス用に水を流すようだけど、今回は違うバスに乗ったせいでそれには遅れたが、人もいなくて貸し切り状態のダムはなかなか良い眺めであった。ダムの裏に広がる湖なんて全然見ていても楽しくないが、ダムの上から水のながれる斜面を見下ろすと一種の覚醒作用のような気分で、病み付きになりそう。なんて書くとヤヴァい人だと思われそうだけど、いたって悩みの少ないサラリーマンである。と思う。近場なのにだいぶ異世界気分を楽しめる宮が瀬ダム、雨の日にバスで行くのがお勧めです。って絶対デートには向かないけど…。でも世界が二人きりみたいな錯覚には陥れる、かも。