食べ物とか旅行とか

東京在住 アラサー社会人の備忘録です。

もう逃げるだけの齢じゃない

 アラサーまじかにしてこの大惨事。若くもないが、経験はなくとも手探りで、考えながら、物事を進めてゆくだけの知恵は備えついたように思う。結果が裏目に出たって、まだやり直す時間はある、くらいのね。


 アルバイトの外国人従業員達が一斉に母国に帰り始めた。学校辞めたって別にいいと言う。うちはそんなに多くないのでまだいいが、都心部の店は半分以上大陸からの学生だったりして、壊滅的な打撃を受けているとか。残っている学生も、地震を本当に怖がっている(本当は放射能の方が怖いとは思うんだけど)。まあ、確かに異国の地で暴動とか起きたら、母国語でない身としてはめちゃめちゃ怖いと思う。インドに留学していた時もムスリムの暴動で車が燃えてたりしていたし。でもその時は感覚麻痺してなんとも思わず素通りしてた。


 今回感じたのは、日本に身を置こうとした学生達は果たして「本気」だったのだろうかということ。企業や大使館の従業員が大阪に避難したり母国へ帰還させられるのは仕方ない。だって、働く場所は多くの場合自分で選んだんじゃないからね。しかし、学生達は自ら何かしらの理由があって日本を選んだはずなのだ。生活費の高いこの国で必死に1日何時間もアルバイトをしながら言葉を学び、大学に入ろうとしていた。が、危険となるとアルバイト先の迷惑も顧みず「来週帰るのでもう来れません。チケット超高いし予約とれないしもう大変なんです。」もうあんぐりである。その行為が周りに与える迷惑とか印象とか全然関係ないようなのだ。この国が好きで来たならもうちょっと粘るのではないかと思うのだが、別の理由だったのかなーという感じ。まあ怒ったって、こんなこと言ってる本人だって怖がってるんだから仕方ないか。彼らと違うのは、僕らには逃げる場所はない。ということ。実家だって仕事場だってここ東京。雨が降ろうが槍が降ろうが、避難する場所はインドくらいしかない。幸いにして、今は自分の仕事を必要としてくれる人が居る。彼らにも帰る場所はない。とすれば、僕らはもう一緒に生きてゆくのだ。本当に放射能がやってきて死ぬよと言われればまたそのとき考えるものだろうが、今はできることを精一杯やっていくのが自分の仕事。もう、逃げてばっかりしてられるステージはいつの間にか終えていた。だったら、覚悟してやってやろうじゃないか。


参考までに、プチ被災した我が部屋。ボロマンションで、真ん中より上くらいだとこんな感じのようだ。