食べ物とか旅行とか

東京在住 アラサー社会人の備忘録です。

まなぶんがくぶ

 今日、いつも通り「ドイツオペラへの招待」を受けるために大学へ行き席に着いたら「マイルストーン」のアンケート用紙が机に置かれていた。3講義分の欄が用意してあり授業後に机に置いておけばサークルの人が回収してくるという「お前授業聞いてないだろ!どうせ寝てるだけならこれも書いてヨ!」的なシステムに関心したりしながら初マイルアンケートなので書いてみる事にした。ちなみに、「マイルストーン」とは受験生なら「道しるべとか、でしょ?(てか、そうだっけ)」と思うだろうし、そうなら合格するんじゃないかな。これは大学の一サークルが発行する講義情報誌で、履修登録の季節になると近くの書店やらで500円で販売される。明治にも履修王っていうのがあるらしいけど、無料って言ってた気がするけど、こちらでは500円。もう1種類「ワセクラ」っていうぺらぺらのがあって、こちらも500円でたぶんライバル関係にある。けど、個人的にはマイルストーンの方が勝ってる感じたする。これを見ながら「ふーん。この授業は出席しなくても単位がくるんだな、決まり!」とか「やっぱり去年とったやつ、ドハマリだったんだ。」とか、時間割を作る時に色々参考にするのである。50000人もいるマンモス大学でこんなのやったら当然、おすすめ授業には人気が殺到して「選外」ばっかってことになりえるんだけど。でも、授業情報だけじゃなくて下らない読み物とかがあるのが若干楽しい。
 実は、2年前まで「まなぶんがくぶ」という二文専門のマイルのようなものがあった。これも500円。何が違うかと言うとやってる事はそんなに違わないけど、コンセプトが「よいよい授業、教授と出会えるために」というものなのだ。前述のマイルストーンやワセクラは、主に「楽な授業とって、学生生活楽しく遊ぼうぜ!おーいぇー」っぽいのに対して案外まじめっぽい。それは内容を見れば一目瞭然であるけど、マイルストーンは全学を対象にしているので膨大な情報量をまとめなければならない。そうすると1つの講義に割けるスペースはおのずと小さくなり、それぞれの授業はほぼ一、ニ言に集約されている。そして内容と単位の取りやすさが4つ星で評価される。対してまなぶんがくぶでは、1ページには3講義の情報しか載せず、集まったコメントをほぼ全部、そのまま載せているのではないかと思われた。大人数の講義では複数のコメントが読めて、どんな所がだめでどんな人におもしろかったのか、雰囲気はどんな感じだったのか、同じ講義で色んな感じ方をしている人がいる事がよくわかる。もちろん、1人しか証言のない講義もあるけれど、確かにシラバスだけでは分かりにくい講義のイメージをつかむ手がかりとはなっていたと思う。それに加えて、6項目位(?)の採点グラフもついている。
 ちょっと回り道をして入学した人や社会人が比較的多い学部だけに、学ぶ事がはっきりしていたり、そうでなくとも勉学への意欲は高めだったりする中で、とても活用できる本だった。しかし、後継者不足のためという噂であったが、とにかく私が1年生の時を最後に廃刊になってしまった。私は、入学する時にこれを駅前の本屋で発見して、こんなものがあるんだーと購入し、大学でもちゃんと勉強しようと熱意のある人がいるんだ!とちょっと感銘を受け、私にもなんかできる事あるのかなーとメールを送ってみた事がある。その時に後継者云々の話を知ったのだが、今思えばありのままを知ってから、決断して欲しかったという親心であったのだと思うけど、私はくじけた。いきなり「次期幹部確実です。」と言われたから。でも今日、ちょっと後悔している。やっぱりマイルじゃわからない。こんな小さなコメント欄じゃ、書きたい事がたくさんあるのに書けない。期待外れだった授業なんて山ほどあるよ。その分、本当に良い出会いだった授業もたくさんあるよ。そして後に続く受講生達には、それぞれに合った授業で充実した時間を過ごしてほしい。限られたコミュニティ内でのみ通用する本だけども、とても価値があったものだと思う。そして、やっぱり飛び込んでみれば良かった。二文は間もなく廃部となるけれど、そんな素敵な学部ですという事を刻んでおこう。ここにまなぶんがくぶを追悼いたします。合掌。