食べ物とか旅行とか

東京在住 アラサー社会人の備忘録です。

中国旅行17 ザ・さんきょう

mokich2005-11-25


 このブログでも時々字を間違えているけど、「三峡下り」が正しい日本語表記だと思う。「山峡」ではなくてね。
 さて、今日は三境だ。朝6時に文字どおり叩き起こされる。後で初めて気付くんだけど、峡が三つあるから三峡なのであって、雰囲気が山峡って訳ではないらしい。しかも、三峡下りに来たつもりだったけど、三峡は今日の観光であって、ツアー全体は長江下りってことになるのかな。三峡は、今寝泊まりしているような大きな船では入れないような細い峡谷を進んでゆくので、一度着岸し別の小さな観光船に乗りかえる。景色もさることながら、要所要所に観光地化されたスポットが用意されていて、それぞれを訪れながら小小三峡を目指す。小小三峡はその名の通り、もっとちっちゃいので、40人乗りの細長い小舟に乗り換えて、うすもやのかかる渓谷を水面すれすれにどっぷりつかった船で進んでゆく。これはなかなか気持ちが良い。屋根がしっかりとついているために真上が見られないのが残念だけど、身を乗り出して景色を眺めるに、とても気持ちが良い。こんな所を昔は手こぎの小さな船で行き来していたのだからすごい。し、歌の一つも歌いたくなる気持ちも分かるような気がする。ここじゃー、テンポの早いポップスなんて似合わなくって、民謡のような、そんなものが良さそうだ。実際、昔の人の生活を再現して、岩の上とか、水辺で伝統衣装を着て歌いながら洗濯をしたりしてるんだけど、地声じゃ聞こえないからか、拡声器を使っていた。あの絶景を言葉で表現するのは難しいのだが、ここが見れただけでも、来た甲斐があったと思う。途中、日本人らしき若者(顔じゃわからないから、服装から類推)が1人でこの小舟をチャーターしているのとすれ違った。ツアー代に含まれているから相場はわかんないけど、普通に考えたら交通手段はこれしかないのだから、値引きなんて請け合わないだろうし、ふっかけられてもどうしようもないような気がするのだけど。だいたいどうやってここまでたどり着いたのかも謎。ツアーの参加者だけど乗り換え遅れちゃったのかな。でも同じ船には日本人はいないみたいだし。とか、謎だけが残った。案の定着岸する観光地の中には、意味のないお土産屋の集合体みたいなのもあるんだけど、まあそれなりにぶらぶらしてれば時間が経った。行きに寄った時にはものすごい土産屋と屋台でやかましかった景色が、帰りに通過した時には抜け殻になっていた。そのギャップにはびっくり。
 さて今日のイベントはこれでおしまいだと思って寝ようと思ったら、添乗員が来て「今日の夕方にはオプションで三峡ダムがある。」という。聞いてみると値段が125元!高い!ツアーが700元なのに、なんでたった一つの施設の入場料が100元もするんだばーろー。と思ったけど、「行かないよ。」って言うと「なんで??川下りをしてダムに行かないなんて意味ないよ!」と言われ、同室の家族にも聞いてみたら全員行くし、すごく有名なんだと言う。行くべきだとかわいい添乗員が言うので、ついつい買ってしまった。まあでも、三峡の景色が変わると言われた原因がこのダムなのだから、見ておいてもいいかな。それに黒部ダムにずっと行きたくて未だに行けてないので、代わりって訳じゃないけど。。これがまた不安がいっぱいの内容だったんだけど、まず船を降りたら申し込んだ人だけ下船。例の船乗り場と陸を結ぶゴンドラもどきに押し込まれ、陸へ。そうすると観光バスが10台位止まっていて、一体どれに乗ればいいの?!ここには添乗員はいないので、同じツアーのバッジをつけてる人を気付かれないようにつけて乗り込む。バスは満員になると発車して、すぐ先にダムは見えるのに走る事20分位。気付けばダムの反対側までなぜか来ていた。真夜中の海は苦手だけど、それくらい迫力はある。ライトアップはされているものの、吹き出す水の量は想像を超え、その下でうごめく水面は何でものみこんでしまいそう。このフェンスから間違えて転がり落ちたら、まず助からないだろうな。てか、あの辺に流されてる人がいてもまず助けられないな。しかもここは中国だ…みたいなどうでもいいことを考えながら、この大きなダムが彼ら観光客にとってどんな意味があるのかと想像してみた。
 そして言われた時間にバスに戻り、さあ船に帰って寝るぞ!と思っていたら、さっきとは違う方向に向かうではないか。まさか俺だけ違うバスに乗っちゃって、船が先に出航しちゃったりしたら本当に一巻の終わり!と少し焦る。同じバッジの人を探しながら心を鎮めた。どこに行くのかと思えば、三峡ダムにちなんで作られた三峡ダム資料館。みたいな所。建物の半分はお土産であり、残りの半分はただの模型。これを使って説明してくれるんだけど、模型自体大したものではなかったし、中国語の説明は理解できない。なので上にある展望台へ進んだ。なんだかこの人達は、人一倍高い所が好きなような気がする。ここからは右手にダム、左手には水位を調整して船を進める運河があり、さっき模型でちらりと見た構造を実感する事ができた.まあ周りの人は痰はきながらたばこ吸って騒いでるんだども。景色は良かったし、さあ帰ろうと思ったらまだ帰らない。変な駐車場に止まったかと思えば今度は変なショーがやってる所に連れてゆかれた。伝統衣装?なのかさえよくわからないダンスが繰り広げられ、脇では屋台が1軒だけあって、軽食を食べながらとりあえずそれを眺める。おはしを後ろに投げる縁担ぎみたいのとか、実際に客がステージに呼ばれてやらされたりしていた。特に欧米人はいじられる傾向にありそうだ。いかにも外国人だってわかりやすいもんね。屋台ではソフトクリームも売っていて値段を聞いたら2元と安かったので食べる事にした。「これ1こ頂戴。」って言ったのに、「2個?」「いや、1個」「2個?」「違う、1個」「2…」という訳のわからないやりとりになった。これが終わるとなぜかみんな我先にとバスへ。私も乗り遅れないように必死。さて帰れるかと思ったら水族館へ。さらに三国志の馬を使ったショーを見せられ、でもこれはストーリーはめちゃくちゃおもしろくなかったけど、走る馬に乗った若者が、馬の上で逆立ちしたり一回転したり、そういうのはすごかった。これが終わってやっと帰れる…。ダムを見る時間は30分だと思っていたら、戻った頃には5時間かかっていた。。はあ。