食べ物とか旅行とか

東京在住 アラサー社会人の備忘録です。

中国旅行18 意外な展開

mokich2005-11-28


 最初の話では、クルーズ船は午前3時頃に目的地に到着し、そこから3時間かけてバスで目的地の武漢へ向かうという説明だった。けど、さっき聞いたら5時位って言われた。武漢→上海の飛行機は1日7便程あり、かなりーの余裕を持って本当は朝9時頃で良いかなって思ったのを昼の13時のを予約した。けど、やはり聞かされていたスケジュールより遅くなりそうだ。飛行機遅くしておいて良かった。
 到着時刻は遅れそうだったので、仮眠をとろうと思ったら同室のお父さんが「ダム通るぞ!」みたいな事を言い出したので、私もつられて船の先頭へ。ただのベランダっていうか、まあそれよりちょっと広いけど、全部で10人位が外を見ている。といっても真夜中で当然暗い。船が両岸を交互に照らすライトの光を追いながら、今岸までどのくらいの距離を通ってるのかなとか、先には何か見えるかなとかそんなことを30分もやっていたけど、何も現れないのと寒いので一度部屋に。「運河通行」っていうのは中学校の社会科でスエズ運河を見て以来、やってみたかったのでまさかこんな所で叶うとは思わなかったけど、ちょっと嬉しい。しばらくすると窓の景色がコンクリートの壁になった。あ、これかな。と思って前に行ってみると、向こうの方にあの鉄扉の上が見える。長さは200mx20m位あるのだろうか、すごく長くて大きい水門だった。どうやら一度に何隻かをまとめて下へ運ぶみたいで、自分達の船が鎖で壁につないで準備が整っても、1時間位動かなかった。外の寒い事寒い事。もしまた部屋に戻ってうとうとしてるうちに終わっちゃったらしゃくだから、ここは頑張る。隣にに割り込んで来た中国人青年は、ものすごい早さでひまわりの種を食べては殻を投げ捨て、口にはいってしまった殻は吹き飛ばし、さらに痰を飛ばす。このひまわりの種を消費する早さが尋常じゃなく、ひまわりの種を袋から1粒取る→前歯で殻を割る→中身を食べる→殻が口に入ったら吹き飛ばす→種を袋から1粒取る…というサイクルを1秒で。しかも彼はスイートルームのお客だった。意外…。もなにもないけど、お金を持ってる度と素行の中国らしさ度というのは関係がないみたい。
 さて、もう待てないよ!と思っていた頃、あれ、水面が下がってる!そう、水の放出を開始していたのだ。別になにか合図がある訳でもなくそれは突然始まった。これだけ広いのに、水面が下がってゆく早さはかなりのもの。すぐ横の壁も、さっきまで水面下だったので、苔とか着いてる。だいたい15mか20m位下がったのかな。するとすぐに前の鉄扉が開き始めた。不思議だ。原理が分かっててもやっぱり不思議だ。後ろの扉のあの辺まで大量の水があって、それをよくあんな扉1枚で支えられるもんだ。とか、このものすごい容積の水はどこに放出してるんだろうとか、改めて不思議だった.
 ここを通過すると間もなく下船。やっぱり最後もあの姉ちゃんが部屋の扉を殴りたたき、ついたよついたよさあ降りな!みたいな感じで部屋まで来た。ほとんどのお客はここで降りてバスに乗るようだ。降りたらすぐにバスがずらりと並んでいるのだけど、自分のバスはどれだろう。と思っていたら出迎えのプレートを持っている人がいた。ここはもうカオスという感じで、出迎えの人もあっちだあっちだ!と中国語でまくしたてる。明らかに欧米人には英語で話しているのに、私が英語で聞いても中国語で番号を言われるだけ!それがナンバーの下3ケタ位だという事を理解するのに少し時間がかかったけど、無事に到着。バスにはフランス人らしきパッカーカップルが、私の丁度前の席に乗って来たけど、彼らは明らかに私の事を中国人だと思っていた。複雑な気分。。
 バスは空席もなく、まだ真っ暗闇の街へと飛び出した.高速道路があるから3時間位で着くと言われていたけど、行けども行けども都市が現れる気配がない。バスなので進行方向の標識を見る事もできず、どきどきしながら景色を眺めるだけ。お腹も減ったな。結局、3時間遅れで午前10時過ぎに武漢に到着。どこで降りたらいいのかよく分からないので、とりあえずガイドブックの地図の範囲内だと思った駅前で下車。お金もそんなにないから今度は路線バス探し。多分さっき通り過ぎた大きな交差点まで戻ればいいはず。と思いそっちの方へゆく路線バスに飛び乗る。大きい荷物だからちょっと気まずいけど、仕方ない。そしてガイドブックの地図を頼りに1時間弱かかるという空港までのバス停を探す。タクシーも安いのは分かっているけど、1時間かかると言われるとびびってしまう。地図上にあるバス停マークの付近には、しかし何も見当たらない。かなり歩き回って、時間ばかりが過ぎて、焦る。格安航空券なので、変更とか一切できないよって言われたよなあ…。遅れたらシャレにならん。近くにあった旅行代理店でバス停はどこか訪ねると、なんと場所が変わってるらしいし!大急ぎで戻ってやっと発見。バス停の前ではしつこいタクシーの客引きが待ち構えていて、待ち合いロビーに入ろうとするのを妨害しようとする。バスのチケット売り場のおばさんは同僚と話し込んでいるだけで、彼らの侵入を止めようとする気配さえない。っていうか、私が完全にそのタクシーの客引きを断るまで、チケット1枚って言ってんのに、チケットを出そうともしない始末。本当に、商売っけがないな。そして空港バスに乗り込んで空港に着くとなんと飛行機の出発時刻45分前。無事にチェックインできて良かった。。お腹が減ったけどそんなに時間もないので、船で食べようと思っていたりんごろロビーで丸かじり。こういう事が平気でできるようになったのが、中国ナイズされてきた影響なのかな。ここだったら何だって食べれそう。
 上海での宿は、予約をしておけばよかったのに、評判のキャプテンホテルは「満室」だと言われた。もうくたくたなのに。近くに安宿知らないかと聞いても、知らないと言われるし。でもここ、場所もすごく良いし、ロビーはとっても安宿とは思えないゴージャスな感じ。シングルやらの個室は快適なんだろう。中国はドミトリーのあるホテルが少ないから、上海でも調べた限りこのキャプテンか、老舗のプジャンしか知らない。プジャンも人気だって聞いてたから、泊まれなかったらどうしよう。ちょっと離れているから電話して聞いてから行こうと思ったけど、公衆電話は音が小さくて聞こえなかった。必死の思いでたどり着きフロントに行くと、なんと!空きベッドがあった!一応4つ星で、なんでドミトリーがあるのか不思議な位ロビーや廊下の雰囲気は良い。というか、古い。木の廊下なんて小学校でも歩いた事ないよ。感動。どうやらドミトリーを選挙していたヨーロピアングループが部屋を移ったらしい。ただ、このホテルのフロントはヨーロピアンと日本人(主にドミトリー宿泊者)では雲泥の対応の違いを見せる。それさえなければ、ホテル自体はとても良い。さて、あとはあさってに控えた上海の出航を待つだけ。あー、上海まで戻って来れて、本当に良かった!!
 中国では上海みたいな大都市は除き、地方の街や食堂では英語は全く通じない。これは英語で旅するアジアの一部の漢字圏の人間を除いて、とても困難な事じゃないかと思う。それでも旅行に来るのは、やはりそういうのもひっくるめてそれなりに楽しいからだと思うけど。よく「アメリカ人は自分の国が世界一だと思っているから、どこでも自分のルールで、言葉も英語だけしかしゃべろうとしないし。」といった類の事が言われていると思う。個人レベルでは当然一概には言えないだろうけど、そういう傾向はあるんだろうな。基本的に、私達だって英語が少しは話せるから色んな所へ旅行に行く気になれるんだし。なので、某米大統領なんて、中国に放り込んだらおもしろい事になるんじゃないかなと思った。そういえば、彼については昔、戦争をやるくらいなら当人(大統領など)同士でボクシングで勝負を付けたらいい。そうすると愛国心も芽生えるかもしれないし、直接的に痛い目を見るのは、戦いをしたい当人達だけで済むし。っていうような事を話してた事がある。それはともかく、そんな欧米人にも衝撃的な国、中国。あとは、お土産を買ってのんびり過ごすだけだ。