食べ物とか旅行とか

東京在住 アラサー社会人の備忘録です。

表参道ヒルズに行ってきた

 友人から「バイトせーへん?」というメールが来たので内容わからないまま「行く」と回答。春休みはまた散財してしまいそうなので、千円でも二千円でもあった方が良い。おそらく肉体労働じゃないだろうし、と思ってみたら肉体労働だった.
 今日は、表参道の同潤会アパート跡地に森ビルが建てた表参道ヒルズのプレス公開の日。私は雑用兼案内係という感じで、1日中そんな感じだった。館内はらせん状に地上3階から地下3階までつながっているため、大部分の廊下が斜め。なんかそこにお店が並ぶ姿はイタリアっぽい?!とも思ったけど、通路ちょっと狭いかな。こういう所で買い物をする事にあまり興味がないので、ブランドの名前で「どこですか?」と聞かれると、探すのにちょっと手間どった。
 評価すべき点といえば、地上の高さを3階におさえあまりにも街並を乱していないという事と、はじっこに以前の同潤会アパートをちょっとだけ残しているあたり。六本木ヒルズはなんだか要塞や虫みたいで気持ち悪いなと思っているのだけど、表参道はまだいいかも。同潤会のアパートにはかなわないし、あそこにあったギャラリーとか小物屋というのはかなり好きだったので残念な気持ちは否めない。飯田橋にあった江戸川アパートが一番好きだったのだけど、あそこもマンションになっちゃったし、後世に伝わる名建築というのはどんなものが残るのだろう。
 今回とても痛感したのだが、ハードが新しくなると、ソフトも新しくならざるを得ないという事。表参道ヒルズを例に取れば、以前は南国インテリアのお店が入っていたり、ギャラリーらしき入るのを一瞬ためらうような風貌のドアがあったり、不思議な世界がその中には広がっていた。しかし新しいヒルズでは、らせん状に廊下が広がり、全部が吹き抜けになっている事はとてもおもしろい空間だ。ただ、そこに並ぶお店はどれも同じような顔をした(たぶん)高級ブティックと言われる類のものだと思われる。建物の雰囲気は違えど、お洒落な所に行けばまた同じ支店がありそうなそんなものばかり。それが本当に表参道限定かどうかなんていう話ではなくて。あのアパートの中だったからこそあったような、不思議な買い物体験はもう味わえない。そして、そういう貴重な場所は日々減ってゆく運命にある。地域に利益が還元されるような、そんな街が残っていってほしい。