食べ物とか旅行とか

東京在住 アラサー社会人の備忘録です。

快適な空の旅 40時間

 さーて、帰ってきましたジャポン!いきなり飛ぶけどバレーボールのユニフォームなんかには「NIPPON」て書いてあるけど、あれって外人わかるんですかね。ほかのスポーツはだいたい「JAPAN」のような気がするんだけど。タイに行った時には小さい子がJAPANではなくてNIPPON!!って言ってて、へーって思ったことはある。

 今回はエアインディアの4か月OPENを買っていたので、当然帰りもエアインディア…。はーあー。例の如く、準備を始めるのが遅いので、最後の方は30キロのスーツケースとバックパックと、さらにパソコンが入った中くらいのリュックを背負って小走りでオートリキシャキャッチ。あぶねーあぶねー。バンガロールの空港は、市の中心部からでも約7キロととても近いので非常に便利。やっぱ空港は近くにないと面倒くさいよねー。新幹線にとられちゃうよ とか思う。インドには新幹線ないけど。

 バンガロールからの道のりは
AI621 Bangalore - Mombai  0100-0230
AI308 Mombai - Tokyo via Delhi/Bangkok 1430-0800+1
という感じ。相も変わらず長い道のりである。しかも、案の定ムンバイで12時間の乗り継ぎ。曜日によってはバンコク経由がない分さらに3時間待たなくてはならない。成田につく時間はどっちも同じだからどっちにしようかなーって思ったんだけど、飛行機の中で食事食べて寝てるだけの方が楽かな〜と思って乗り継ぎの時間を短くすることを選択。これが結局間違いの元だった…。

 24時間空港?なのかな バンガロールを出る飛行機はなんと午前1時。だけどオートリキシャは夜中にはいなくなってしまうし、21時を過ぎると夜間料金をとられるので結局家を出るのは20時半くらい。私の家の近く(カマンナリ)からは「最大150ルピー」という話でまとまる。着いてみたらメーターは100ルピーだったが、なんとか賃がかかるらしいという事で、140ルピーを払う。まあいいや。24時間空港って相当空港の待ち合い設備と、空港までの足が充実してない限り、結局不便である。夜の道はすいているから予想どおり結構早くついた。案の定カウンター開いてないシー。シンガポール航空とかルフトハンザとかタイとか、いろいろ有名な航空会社が就航しているけど、ルフトハンザが一番充実してそうだったかな。あとはなんかごちゃごちゃした所に、航空会社別に人が並んでいるだけ。なんと!インドにもスーツケースをビニールでぐるぐる巻きにする機械があった!ドイツで5ユーロっていっててたっけーなーと思ったけど、インドでも高い。150ルピー出して守るものなんて、何もない。と思い、まだ開かぬカウンターでだらだらと待つ。

 成田の第2ターミナルと同じで(第1ターミナルのスターアライアンス系ではインラインスクリーニングが導入されるらしいし)チェックイン前に預け荷物チェック。でかい方のバックパックX線にとおそうとしたら「それは違う」って言われたから持ち込むつもりでいたのに、カウンターのインド人は残念そうに「持ち込みは1つまでだよ」と言う。なんかそんな予感したんだよねー。しかもほとんど重量オーバー。あちゃー。とにかくX線までダッシュで戻ってバックパックも検査。その間にチケットとかもう発券してくれててろうか側とか言う暇なかった!と思ったら「ろうか側です」って言ってくれた。気が利くジャーん。さて、あと3時間どうしよう と思っていたらいきなり日本人の若者に話しかけられる。「飛行機何時ですか?」

 生身の人間と日本語で会話するのは完璧に4か月ぶりなので戸惑いまくり。しどろもどろになってチケットを見せてあげた。あーどきどきした。あの人も東京まで行くらしい。ってことはムンバイで12時間待つのか…。インドに来る時には中国式で、最初の到着地ムンバイにて入国審査&国内線再チェックインだったのに、帰りはバンガロールで出国審査をすませ、荷物は成田までスルーだという。分かりにくいなあ。でもこっちの方がいいぜ。トランクと一緒にロビーで寝るのは疲れる。

 ゲート前でさっきの日本人青年と再会。なんとかナガルっていう超田舎でボランティアをしてきたらしい。そんな話をしながら、されながら、私は日本語のリハビリをする。本当に言葉が出てこないのである。「えーっと、なりーた空港についたらー、けーーーいせいーー   でんしゃ!にのって、んーと    うえの うえの  うえのーまでいくんですねー」  甘ったるいしゃべり方である。それにしても、この空港、一応国際空港のはずなのにゲート2つしかない。しかも電光表示ないし。チケットにある搭乗時間にはまだ違う便の搭乗中だった。しばらくして行ってみると、今度はルフトハンザ一色になっている。あれ?と思って聞いてみると、エアインディアも今搭乗中だよーとのこと。わっかりにくい!ルフトハンザの「ビジネスクラス」って旗が立ってるところから入れって言われる。むしろこのままドイツにってワイン浸けになりたい。もちろん、ルフトハンザで。その方が早く帰れるんじゃないのとか悪態をつきつつ。

 エアインディアは系列会社にインディアンエアラインというのがあり、エアインディアが国際線、インディアンエアラインが国内線を主に受け持つ。だからエアインディアの国内路線であるバンガロールームンバイを飛ぶお客はほとんどムンバイから海外へ飛ぶ国際旅客なんだろうな。座席は結構すいていた。そして1時間半のフライトでもばっちり軽食。

 さて時間どおりに着いちゃったよムンバイ…。うつろな目で待ち合いロビーにたどり着くと、なんと!プールサイドみたいな半リクライニングのいすの室内版みたいのがある!!そっこーゴロン。椅子の数としては普通の堅い椅子の方が多いけど、結構な数のリクライニング椅子もある。これはすばらしい。そんなに熟睡はできないけど楽だ。トイレに行くと個室に混ざってシャワーもあったし。温水が出るかは不明だけど、広さもそこそこあるし、思ったより優しいじゃんと思う。朝方までボランティア氏と話をして、それから仮眠。途中で「24ドルでラウンジが使えるよ」というセールスがきた。朝、またそのセールスの人が来て「Air India, Free Hotel!!」と連呼しているので起こされる。インドで"Hotel"というのは高級なホテルか、レストランのことを指す。と思う。安いホテルは"Lodge"。私はすぐに「おっこれって朝食サービスじゃんラッキ〜」と思ったのだけど、ボランティア氏や、気がついたら近くにいた日本人は「フリーホテルって本当ですかね?泊まれるんですか?」と言っていた。言い方かえないと分かりにくいかも。いやー、思わぬ収穫にお腹いっぱい。牛乳たっぷり砂糖たっぷりコーヒーもまた飲めたし。

 食べ終わってもまだ9時である。あー。とか思いながら寝たりしゃべったり歩いたりして時間をつぶす。ムンバイにいた青年2人は大阪に帰るらしく、なんと大阪行きは夜の20時。ほとんど20時間くらい乗り継ぎやーん!かわいそうに…。東京から新幹線乗った方がらくちんだろうなーとか思ったけど、安いから選んだエアインディア、我々にそんなバブリーなことができるはずがない。それに予約の時点でそんなにリアルに乗り継ぎの辛さなんてイメージしないし。

 なんだかんだで10時間経過。ゲートオープンが近付く。そこでまたセキュリティチェック。いちいちリュックの中身を全部出すんだよなーこいつら。日本と違って出したら出しっ放し。自分で全部つめ直しである。ロンドンテロ未遂の影響か、やたらチェックが厳しい。家の近くで買ったクリームパンのクリームも「どうする?」と相談していた。そしてここでショッキングな事件が!バンガロールから来る時には気付かなかったのか、ナカノのワックス没収ート! インドでほとんどワックスなんて使わなかったから持って帰っておこーと思ってリュックに放り込んだのが運の尽き。まだ結構残ってたのに〜泣。「ただのワックスだよ〜泣」と泣きついてみると「ペースト」と一言言って、これみよがしに隣にある緑の生ゴミポリコン風ゴミ箱へ。前にいた老夫婦は高級ジャムを没収されていたけど、あれだったらむしろ係員が持ち帰りかねないなーとか思う。

 幸いなことに飛行機はほぼ定刻で出発。乗客はほとんどいない。デリーで乗ってきたけどね。このフライトの特徴はもちろんデリーとバンコクを経由するところにあるが、その度に食事が出るのである。それも結構しっかりと…。寝ていても「エクスキューズミー!」といって食事を机に置き去っていくFA。出されたら、なんとなく食べちゃうよね。という訳で毎回完食。してたらすごく気持ち悪くなった。胃が重い。おまけに気持ち悪いのでなかなか寝付けず。14時間の飛行中、テレビもなく、スクリーンも見えない座席でひたすら宙を見て過ごすのは退屈だったー。しまいには尻が痛くてまっすぐ座ってられない。はあしんどい。こういう時はお酒だ!って事で通りがかりのFAに「お酒ください」っていうと、なんと棚がロックされてるからしばらくしてから。とのこと。結局やつは持ってこなかったけどな。まあいいやあ。着陸前に「あそこの客、リクライニングをもとに戻してって言ってるのに全然戻さないの!!チョームカツク!」と同僚に大声で文句を言っていた。これはインドでは結構普通のことである。座席を戻さないことではなくて、文句を口に出すっていう事が。こっちの方が健康的だよな。

 途中から、デリーで乗ってきた隣に座っているお姉さんと話しはじめる。旅行中にホームステイと手相とアユールヴェーダをやってきたんだとか。私は手相の話に興味津々!一度やってみたいんだけど、一度もやったことない。湯島天神の女坂のふもとにいる手相の人とか雰囲気あるよなーなんてことを思い出しながら話を聞いていた。その人は名前と誕生日を言っただけでなんとなく素性を言い当てられたらしい。私のイメージでは「最近辛いことがあるでしょう」とか「最近いいことあったでしょう」とか誰にでもあてはまりそうなことを聞いて信用させるもんだと思っていたので、「外国の医学を勉強したことあるでしょう」なんて結構具体的な質問がいきなり飛び出すのはすごいなあと思った。今は、手相を見てもらった後に「道を極めなさい」と言われ、インドに留学しようか迷っているらしい。おもしろそうだ。

 そしてもう1つ大事件がバンコクで起こる。それはクーデター!ではなくて、高校の同級生(顔と名前を知ってる程度)がバンコクで乗り込んできたのである。「うほ!」と思い声をかけてみたけど、彼はあまり驚いていなかった。

 到着もほぼ定刻。隣で健やかに寝ているお姉様方を横目に、胃がむかむかしてしょうがない。おえー、と思う。乗り継ぎが長かったので、荷物がなんかあさられてないか心配だったけどどうやら無事。だけどスーツケースにひび割れ発見。もうぼろいからなーと思いつつとりあえず書類をもらっておかないと何もできないので修理受付カウンターへ。JALが代行しているのだが、「エアインディアはこの程度じゃ修理してくれません」とのこと。稲妻みたいにビキビキっと亀裂が入るくらいじゃないとだめなんだそう。さすがインドである。それにひきかえJALは結構ゆるいらしい。安いだけのことはあるんですね〜とか言いながら書類を作ってもらう。これを使って自分で保険会社に請求してくれとのこと。その際に航空券の控えが必要だったんだけど、それを見た係の人が「よく日付変更で来ましたね。このチケットは全然変更ができないタイプですよ。」と驚きの発言。私2回も変更してもらったんだけど。さすがインドである。

 総括:やっぱり完全に横になれないと安眠は難しい。飛行機に先に乗っちゃうより、ムンバイのリクライニングシートで待つ方がマシだったっぽい。食事はこれでもか!というくらい出るので(空港も含めたら5回出た)準備するのは水くらいで十分。むしろ水もそんなにいらない。飛行機と空港は結構冷えるので防寒対策を。持ち込み荷物の禁止品には十分注意。快適はお金で買える(航空会社の違い然り、ラウンジ然り)。 疲。