食べ物とか旅行とか

東京在住 アラサー社会人の備忘録です。

中国ついに3回目 1年半ぶりの上海で総括

前回来た時には、上海のあちこちで大規模開発が行われているのを新鑑真号の窓から眺めつつ「来年来たらまた全然違ってるんだろうねー」なんて同じ部屋の人と話してた。そして実際に来れちゃった。そういうちょっと感慨深い気持ちで街を歩いたりしてたんだけど、「あれ、ここ前は汚い食堂とか並んでて庶民ポカッタところじゃん!」というところが全部つぶれてでっかいショッピングセンターにどでーん!と様変わりしてたり、今も古い家をどんどん取り壊していたり、なんかこう、ものすごいスピードで、止まる事が許されないような雰囲気さえ感じる。歩き方とかじゃなくて、この変化のスピードがという意味で。前に「土地は全て国のもので、国から”立ち退いてちょうだい”と言われれば明日にでも立ち退かなくちゃいけないらしい」と書いたと思うけど、まさにそれが故のこの速さであろう。この国にはいろいろと言いたい事がたくさんあるんだけど、しかし切っても切れない縁みたいのもある訳で、結局理解しようと努めつつ、理解されようとしなくちゃいけないんだろうな。

成都でビールを飲んだおじさんが「世界中で一番中国に好感を持ってる国を調査したら、日本が一番なんじゃないのかな。だけど、中国は日本の事を大っ嫌いみだいだけどね。ガハハ」と言っていた。もしかしたらそうかもしれないな。もともと人気がない故の消去法で日本が1番になるのかもしれないけど。ラサで一緒だったカップルから後日、文法ミスだらけのメールが来て「私たちは日本人の事をすごく誤解していた。あなたがイメージを変えてくれたのよ!」と言われて、ちょっと嬉しかった。教育をまともに受ければ受けるほど、私たちに対する不のイメージが植え付けられる訳で、そんなんでものごとを正しく判断する力って育たないだろう。自分で判断するってよりは、国の都合のいいように考えてくれる人が欲しいのだろうが。それは日本も同じか。

上海では友人に会えればそれで良かったので特にすることもなく南京路なんかを散歩して、念願の肉まんとタピオカを食す。外灘でぼけーっとして、そこで中国駐在が決まった新入予定の日本人学生か、スーツ姿の先輩日本人に案内されて観光しているのとかを見てその後光が射してる明るい未来を見るにつけてちょっと寂しくなったり、あとは友人の同僚とご飯食べたり、友人の家にあったスイングガールズのDVD見たり。スイングガールズは、え、こんな終わりかた?と思ったけど、私はこういう青春ものに弱い。とくにギャルが出てきたりすると一発KO。そういう点で、とても良い映画だったといえる。

私が来た日から上海の気温が急に下がって、見たかった雑技団が私が上海にいる3日間だけ臨時休業で、疫病神よばわりされながらも楽しかった。でも、建物はピカピカ新しいのにも関わらず、そこにいる人間そのものだとか、そいつらの行為だとかが目に余る。建物がきれいなだけにそのコントラストがくっきりなのだ。それでも、去年に比べて目に見えてマシにはなっているけど、この変化のスピードとそれに追いつけない人間のちぐはぐは、そのうち何かが崩れるようにどばーっといっちゃいそう。あくまで、イメージの話。「おもてなし」とか「つつましさ」とかっていうのは日本人が特に持っている感性みたいだから、顔が似てて国が近いんだからって彼らにそれを求めるのはお門違いとは思うが、なんだかこう、もっと健全な、健康的な国になるといいな。と思うようになった。まだまだ動き出したばかりだ。