怖くておしっこもらした話

　友人の田舎に遊びに行った時、ちょうどヒンドゥー教のおまつりの時期だった。人口は３００人くらいの小さな村だけど、なんと１０年に１回のものすごいお祭りだったらしく普段都会に出て学校に通っている学生とか、働いてる人とかも帰ってきて、普段は２台しか村にないはずの車(お金持ちの証拠)も１０台くらいはあったか。

　ヒンドゥー教ってのは私にとってあまりいいイメージがない、っていうかほとんど知らないわけだけどなんとなく土くさいなーと思っている。近所に点々としているお寺はめっちゃカラフルでやたらニッコリ笑った人とか蛇とかがにょろにょろっとしてるし、お祭りごとには火を使う。

　やはり１０年に１度のでっかいお祭りとなると相当スペシャル感が漂っており、メインの出し物はたぶん土と粘度で作った１０メートルくらいありそうな横たわった偶像をおまつりすることである。何かでトリップさせたと思われる女性数人がお告げごとみたいなことををやっていた。ここまででも十分強烈で、私は日陰にすわって自転車で売りにきた昔なつかしアイスキャンデーをなめていたわけだけど、なんと、そこで４足を棒に縛られた豚が登場。首を切ってなにやらしちゃうというのである。隣にいたヤギも同様らしい。豚が連れられて行ったとき、たぶん何か異常を感じ取ったヤギが落ち着きを失い、あっちこっちをさまよいながら(木につながれているのでロープに足がからまる)おしっこを漏らしてしまっていた。

　普段口にするチキンやビーフ、マトン肉だって裏では似たような事が行われているから私たちが食えるにせよ、なかなかむごかったー。

　かといってベジタリアンになるかっていうとそれはまた別の話である。豚肉大好き。サムギョッサル大好き。