食べ物とか旅行とか

東京在住 アラサー社会人の備忘録です。

今年のおもしろかったベスト●

 何回続くか謎なので、数は決めず。

 最初は自由学園美術工芸展。ひばりが丘にある私立学校の、ようするに学園祭で、ここはそれぞれが授業で作った美術作品を公開する、なんと4年に一度の祭典だ。ひばりが丘は、池袋から西武線で20分くらい。結構近いなーと思いながら学園の方向へ歩いてゆけば、気がつけば森の中。たった20分電車に乗るだけでこんなにのどかだったっけ!実は4年前にも行ったのだけど、感動が再び。

 ホームページを見たら、皇族の方が見にきたらしい。その前にはフェンシングの太田も出張講義に来ていた。

 ここが楽しいという理由は、生活団といういわゆる幼稚園?保育園?から、最高学部という大学の学部に相当する年代までの美術作品が一堂に会する事だ。そのボリュームは、筆舌しがたい。まるで大波のように作品達がおおいかぶさってくる。壁は屋根までびっしり埋まり、たまに天井にもぶらさがってたりする。


 生活団では子どもたちの絵と、それに並んで全くおんなじ絵が描かれたぬいぐるみがあったりする(この方のブログの真ん中あたりに)。これ実は絵を描いたこどもの母親達が一生懸命刺繍をして作るという涙ぐましいもの。当然子どもたちは知る由もない。母親は偉大である。

 学園の庭にはいろいろな種類の作品が並ぶ。木材を使って作った像、ゴリラ?、鶏とかはよくできていたなーと思う。私が見た時には像の口にはリンゴが挟まっていた。また、自分たちで作った学習机と椅子も並んでいた。なんと、彼等は最初の授業で机と椅子を作り、これを使って学習するのだという。飾り気のない木の板の椅子なんだけど、座ってみるとすっぽりと落ち着く角度。なんなのこの居心地の良さは。みんな同じに見えて、よく見ると実は背もたれのところに主張が出ていたりする。アーチ型だったり、寝てると首が刺さりそうなギザギザ型だったり。

 学生は、来場者にしっかり挨拶をしてくれる(それが仕事だけど)。やっぱり挨拶をされるというのは気持ちのよいもので、ついつい好感を持ってしまう。鳥小屋があって「十姉妹」って書いてあったので「じゅうしまい?ああ、10羽いるってことか〜」とか言っていたら、そばにいた案内係の学生に「じゅうしまつですよ!あはは」と笑われてしまった。


 結構広いので疲れたので食堂で休憩。おいしそうなピザパンは売り切れ!しょうがないので手作りマークのあったケーキと梅ジュース。コーヒー、紅茶、牛乳、梅ジュースというリストから選ぶなら、唐突に現れる梅ジュースがこだわりがないわけがないだろう、という読みである。食券を買って引き換える時に、梅ジュースって手作りなの?と聞いたら、確か「はい」と言っていた。シロップを薄めたような感じだけど、おいしい。甘いけど、ぐいぐいいけてしまう。体にもよさそう。友人は牛乳を買い「これもやっぱりここで乳搾りした奴ですか?」と聞くと、「いえ牛乳は普通の買ってきたやつです。」と言われていた。


 実は私の兄がここで学んでいたのだが、当時は中学一年生は全員丸坊主にし、最初の1年は寮生活だった気がする。という話を友人にしていたら、最初は気づかなかったがちょっと前を歩いていた坊主頭がぎょっとしてこっちを振り向いたので、あちゃーと思った。たぶん、今でもそうって事だろう。都会の学校じゃ経験できない事がここではできる、っていっても池袋まで電車で20分。人生はやり直せないからこそどっちが正解なんてないけれど、この学校に通う事も1つの正解だと思う。私は東京都立の高校に通って高校生活が本当に良い時間だったと今でも思うが、自由学園で過ごすのもまた良さそうだなーと思う。もう一度高校生活を送れるというなら、選んでみたい。
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