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東京在住 アラサー社会人の備忘録です。

おくりびと

 おなじみの「おくりびと」を見た。週末暇だし、CD借りるついでに上半期ランキングにあったので借りてみる事に。1位はハッピーフライとだったけど、話題性はおくりびとの方があるかなーと思って。


 結果から言えば、よい映画だった。
ちょっと前は、小説・映画ともに恋人が病気で死んじゃったりという話がだいぶ一世を風靡していたが、この映画では死そのものはたくさん登場するものの、死それ自体が哀しいものとして訴えかけてくるのではなく、それに関わる生けるものの感情が感動を呼び起こすようだ。その時点でちょっとレベル高め。そして、広末涼子かわいい。正統派。こんな奥さんがいたらどーにかして会社5時に出てやると思う。自分勝手な性格の自分が、どうやったら広末の気をひくことができるだろうかという事をシチュエーション別に考えてみた。


<一般庶民として出会った場合>
あまりの自己中っぷりに周りからは浮いて一歩目立つ事はできるが、
そんな人間は芸能界で既にお付き合いしておりうんざり。
逆に素朴で純粋な男に惚れ込んだりするかもしれない。よって無理。

<芸能人として出会った場合>
一般庶民の中で目立つ自己中っぷりなんて、芸能界ではスタンダード。
もっと手強い奴がうじゃうじゃといる。
結局埋もれて気づかれる事もなく不戦敗。よって無理。


 というわけで、結局無理だわー、ということになった。残念。

 で映画に戻るが、納棺師の仕事というのは私は見た事がない。山形特有?ってわけじゃやないと思うけど。おばあちゃんの納棺の時は確かみんな部屋から出て待っていたような気がする。親族一同の前で見せるってこともあって、ちょっとパフォーマンスじみている部分もあるが、それだけ華やかに見せなければならないという面もあるのだろう。本木雅弘の父が亡くなった時、ただただ作業的に納棺しようとするやぼったい業者にキレる本木の心情は見事に私と一致した。本木はA型っぽい役がよく似合う。そして銭湯はやっぱいい。300円て安い。


 日本だけかは知らないが、こんだけあけっぴろげな世の中になっても、「死」というものに対する「蓋」という感じの概念はぬぐいきれない。それは、世の中を動かしている現役世代は元気だから「死」なんて考えようとも思わないからだろう。わざわざ考えなくてもよい哀しい事を、思い出させてくれるなよみたいな。だけど確実にそこに存在するそれを、我々は意識するべきであって、そうすることで精神的に華やかな死を迎えられるんだろうなあ。死ぬのなんて加齢だけじゃなくて、思わぬ事故や病気なんかだって十分にあり得るのだから、自分の未来のために、備えておけば憂いなし。


 おすすめ度:★★★★☆
 広末かわいい度:★★★★★
 メッセージくささを感じさせない度:★★★★☆ 

おくりびと JP

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