食べ物とか旅行とか

東京在住 アラサー社会人の備忘録です。

タクシー王子、東京を往く。

 
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 アド街でたしか葛飾とかあっちの方をやっていた時にランキングに「密集するタクシー会社」というのがあって、その代表として映っていた。この人イケメン社長でしかも、経営の傾いた会社を今建て直している最中とかで最近メディアでよく見るので知っていた。最近タクシーにも比較的乗る事が増えてきたし、傾いた会社を建て直すというのはどういう思考を持てばできるのか?ということが知りたくて、読んでみる事に。


 内容的には社長が1ヶ月タクシー乗務をすることになってから、実際にタクシー常務が終了するまでの日記みたいなもので、非常に内容は浅めな印象。今日はこんなことに気づいただの、これがタクシー業界の常識だの、といった感じで、タクシーの運転手さんの気持ちを知るにはよい教材かしら。。。。


 と思っていたら、読み終わってしばらくしてから効いてきた。というのも、自転車に乗っていてもタクシーを止めようと思っても、日本交通が気になるのだ。本を読んでみたものだから、実際にたくさんいる運転手にどこまでそのサービスマインドが浸透しているのか?というのも気になる。


 気になるポイントとしては、
1:黒タク
黒タクとは、料金体系は他のタクシーと全く一緒だけど、高品質なサービスを提供する真っ黒いタクシーだ。今まで全然気づかなかったけど、気をつけて見ていると、結構出会う確率は低くない。料金が一緒なら、そりゃ黒を選ぶわな。と思う。


2:実際に特定企業の名前をやたら出す
文中でどこでご飯を食べただの、これがお気に入りだの、やたら会社名を出して褒めちぎる。主にデニーズだったけど、こういうところで恩を勝手に売っとくというのも、社長としてのテクニックだな。


3:レシートのGPSコード
日本交通のレシートには、到着地のGPSコードが印字されていて、次から乗るときは説明するのが微妙な住宅地の自宅へ行くときでも、前回のレシートを渡せば一発でOKというしろもの。私鉄タクシーとかも共通GPSコードというのを使っているようだ。


4:名前に☆マークを付ける
乗務員の携帯にイチロー通信というメールを時々配信するらしいが、名前の前だか後ろだかに☆マークをつけていた。自分がイケメンで、結構ウケがよいと知ってやっている確信犯的なクセだと思われる。


5:日本交通専用タクシー乗り場
六本木ヒルズやミッドタウン、汐留なんかには日本交通専用のタクシー乗り場というものがあり、日本交通の職員が誘導とかお客様の案内をしているらしい。実物はまだ見た事ないけど。


6:タクシー運転手の勤務形態
なんでタクシーの運転手は、朝7時に出かけてって、次の日の早朝に帰庫するような肉体的に辛い勤務形態になっているのだろうか?とずっと思っていた。3交代とかにしたら楽だろうにーと。本を読んだら、なんとなく推測ができた。というのも、やっぱりタクシーにもラッシュの時間帯があるようなのだ。曜日による違いもあるけど、朝番夜番に分けた場合、明らかに夜番の方が遠距離が多くて高売り上げの確率も高い。朝番の方が健全だけど、儲けるなら夜番みたいな偏りが出ちゃ成り立たないからだ。これは歩合部分が大きい運転手の給料体系から生まれるものだと思われる。


 というわけで、ファンではまだないけど、次乗るときは日本交通つかまえてみようと気がつけば思うようになっていた。本が1冊売れてタクシーに乗る人が増えるという展開がたくさん起きれば、社長の読みは当たっているということだ。

「拾うタクシーから、選ぶタクシーへ。」

こういうトレンドはやっぱり乗るものではなく、作り出すものなんだと学んだ。うちの会社もトレンドを作るような先進的な考えがあればいいのになあ。自分が社長になれば。。。。