食べ物とか旅行とか

東京在住 アラサー社会人の備忘録です。

2007年報道写真展

 バイト帰りに日本橋三越へ。本館7階で報道写真展がやっているというのを新聞で見たので。しかも無料やし!三越に来ていつもまじまじと眺めちゃうのがエレベーターガールのエレベーター操作。あれって実は動かしても動かさなくても関係ないんちゃう?と思うくらいあっさりで、しかも普通に止まるのでなぞ。果たしてあれはどれだけ熟練の技なんだろうか。ついでに

お客「1階」
エレガ「あ、1階ですね」


とかいうときの「あ、」が最近気になる。気にして聞いてみるといたるところで「あ、はい。」とか「あ、わかりました」とか。必要ないんだけど出ちゃうんだなー。


 そして写真展。なんか売り場のすぐとなりでやってるからものすごく作り付けな雰囲気は満点だがまあいいや。入り口でパンフレットをくれる。分かりにくいけど一応1月〜っていう月ごとに順路を作ってあり、ああ、あんなこともあったなあ風に見て回れる。私は4月まで日本にいなかったので「そういえばそんなニュース聞いた事あるな」というのを、ここで改めて写真を見て照合するという作業も加わった。写真は大小様々あるけど、キャプションが端的で様々なのが良い。



 私も一時期写真にこっていて大学の授業で実技をやってみたり、机上の理論も聞いてみたりもした。そうしていろいろな写真を見て撮っているうちに自分の好きなジャンルというのが分かってくるのだけど、簡単に言えば私は人間が写っている写真が好き。もうちょっと後半に言えば「動きが想像できる」「その場の情景が頭に浮かぶ」ような写真が好きだ。だから、報道写真の中でもスポーツ系のものに惹かれるものが多かった。それ以外でもオーストラリアの干ばつとか、地震で崩れた工場の瓦屋根とか、迫力のあるものはやっぱり力があるけどね。スポーツ系だと私の心は奪いやすそうである。


 いくつかいいなと思ったのは、(掲載新聞があいまいなのは許せ)

たしか読売:中国の汚染シリーズで、敦煌の砂漠写真
湖の水位が下がり、面積が激減したという憂う内容なのに、砂漠と建物のコントラスト、美しさが勝っていた。


スポーツ新聞:ディープインパクト引退試合武豊がキス
こないだとんねるずの番組で武豊を見て好感度が上がっていた事と、空気感が伝わって来てよかった


浅田真央、技を決めた時の写真
あの少女がこんな痛快な表情をするのか!と思う。やはり努力と根性がこのいい顔を生み出すんだろう。


ばんえい競馬、がんばって復活
北海道旭川ばんえい競馬が、廃止の聞きを乗り越えたという写真。これもやはり空気が良い。
ばんえい競馬についてはこれを見て初めて知ったんだけど、興味深い。騎手は馬にまたがるのではなく、後ろに引いた500kg以上の重量のそりに乗り馬を操る。コース途中には上り下りがあったりする。また、サラブレッドのような馬ではなく、農耕馬品種を使うんだとか。なるほど〜。北海道でいくらか開催している自治体があったが、最後に残った旭川市も撤退しようとしていたら、ソフトバンクのグループ会社が支援を表明し今年は開催できたんだとか。ソフトバンク、なかなかやるなあ。最近思うけど、孫はビジネスに長けている。(っていまさら。しかも一般人に言われても嬉しくない。) 友人の弟が北海道競馬で騎手として活躍しているんだけど、こういうのもあるんだーと知った。ちなみに普通の競馬では騎手は身長は低く体重も軽くなければ行けないが、ばんえいでは体重は75kgにおもりなどで調整するらしい。


ハンカチ王子、ハニカミ王子
やはりというべきか、それぞれ数枚あったかな。どちらもさわやか。ハニカミは会場入り口のトップ写真として飾られている。これは三越に集うお客の年代を考慮しての事なのか。


 報道写真展は、ニュースの裏にいろいろなドラマがあるけど、それを一堂に会して、いちいち感傷に浸る事無く、その瞬間瞬間を楽しむ事ができる展示だと思う。報道写真を集めたら、それぞれの写真のニュース性が薄れるってのはおもしろい話だけど、私はそう感じた。要するに、報道とは「画」と「文字」が揃って初めて完成するものなんだろう。新聞社は記者とカメラマンの募集は分かれているらしいが、会場においてあった感想ノートに「パパの写真があった〜」とか書いてあるのを見ると、カメラマンてかっこいいよなあと思う。子どもにこんな事言われる仕事がしたいな。


 最近思い出したんだけど、私はそういえば毎日新聞の記者になりたかった。だから今の業界新聞の記者バイトを始めたんだけど、留学とかして、帰って来てすぐ就活して、目先のネームバリューとか待遇とかそういうことしか見えてないで決めて、しばらくしてから思い出した。ばかだなあ。


三越百貨店 報道写真展