食べ物とか旅行とか

東京在住 アラサー社会人の備忘録です。

快適な1等寝台車に再会 乗り鉄気味

 1等の寝台でも、結構きたないと評判のインド国鉄だが、一部のゴージャス列車は訳が違う。なんたって、全車冷房完備ですからね!(暖房はあるのか知らない。使う必要なさそうだし。)3等は三段寝台、2等は二段寝台、1等は個室のコンパートメントですことよおっほっほ!3等、2等は他の列車で言うとそれぞれ3A,2Aと見た目は一緒ですが、食事とミネラルウォーターはやっぱり付くようです。1等はすすけた赤いジュータンでしきつめられ、ベッドは結構幅広。前回は二人で寝たりしたけど、まあいけなくもない広さ。
 基本的にはデリーと各大都市を結んでいるので、ムンバイラージダーニって名前ならデリー=ムンバイ間。バンガロールラージダーニならデリー=バンガロール間という感じ。ちなみに、デリー=ムンバイで1等だと約Rs.3300。今のレートなら7000円しないくらい。デリー=バンガロールは約Rs.5000だ。バンガロールの場合は二泊三日のホテルと食事代が浮くことを考えると決して悪くない。合宿免許級に暇だけど。


 インドの列車は遅れることもしょっちゅうだし、途中駅からのろうものなら出発時間を1時間過ぎても来ないからおかしいなーと思っていたら、ようやく「5時間遅れています」とかアナウンスが流れてきたりする。けど、ラージダーニは2回乗って2回ともオンタイム!出発はもちろん丁度に動くし、到着は数十分早まったりしちゃいますよ!なので、出発駅で余裕ぶっこいてサモサとか食ってると置いてけぼりをくうでしょう。


 個室は二人部屋と四人部屋の二種類。今回はインド人青年実業家と3人で4人部屋をシェアするような感じだった。わけわかんないおっさんでよかったー、と思うのも束の間、彼はものすごくわがままな正確である事が後ほど発覚する。で、とりあえずウェルカムフラワーっていうか分かんないけど、薔薇を一輪担当のボーイからプレゼントされ、「ウェルカーム」。それから水も配給され、隣のわがまま氏は「コーラじゃなきゃやだ」と言ってコーラを持ってこさせていた。さらに、ウェルカムドリンクはコップに注がれたパイナップルジュースを持ってきてくれたのだが、またもや「マンゴーじゃなきゃやだ」と言って持ってこさせていた。言えば出てくる電車の倉庫もすごいけど。

ウェルカムフラワー

廊下はこんな感じ。1等は2両しかない。

ベッドの幅はどうでもないように見えるけど、寝る時は背もたれを倒して真っ平らにするので結構広い。

ウェルカムチャーイ。


 冷房がとにかく効いてるので、ジャージ着てあとはわがまま氏がボーイに持ってこさせた週刊誌とか新聞とか読んで暇つぶし。インドの経済誌は結構おもしろい。インドの優良企業トップ100とか。聞いた事無い会社ばっかですけど。で、しばらくするとチャイとお菓子が出てきて、2時間後くらいに夕食。インディアン ベジとノンベジ、さらにウエスタンのノンベジもあるという。インディアン ノンベジはチキンカレー。超美味。前菜とスープから出てくるちょっとしたコースなので、この旅行中で一番しっかりした食事だった。ウエスタン ノンベジはグリルドチキンとは言っていたが、実はタンドリーチキンだったとのこと。食事を済ませたらあとはすることないので、人気のない1等車両を散策。トイレにはインドでは高級品のトイレットペーパーも完備されているし、なんとペーパーを使わない人用の水道蛇口はオートメーション!ボタンを押すと適量の水が黒いコップに貯まり、なんてお上品!そもそも、インドで初めてくさくないトイレに出会った。そしてなんと温水シャワーブースまで完備されていた。デリーで泊まったホテルにさえついていなかったっていうのに!(安い宿ではバケツでお湯を運んできてくれる。けど、だいたい足りないから薄めて使ってぬるい感じになるのが常。)

ボーイのRAHUL。2年前に乗った時のボーイと似てるなーと思ったけど、さすがにわからん。

前菜とスープ。お代わり頼むともらえる。

チキンカレー。ライスもくれようとしたが、チャパティだけで食べた。

食後のアイス。インドのアイスは具がてんこもりな事が多い。うまし。

緑のボタンを押すと、一回分の水がちゃーっと出てくる。電動にする必要があったかは謎。

 ゴトゴト走る列車の揺れも心地よいし、なにをするでもなく過ごすのは気持ちがよい。日本にいたら仕事の事とか、あれやらなきゃこれやらなきゃ、あれ買わなきゃ、とか頭を使わないのはもったいない!という気持ちが働いてしまうから。で、適当に寝て、朝は「飯だよ!」とボーイに起こされた。朝はオムレツとカツレツとなんかあと一種類あった。カツレツはおいしかった。注文とってから作ってんのかな。熱かったし。わがままインド人が車窓を見ながら、ムンバイの説明をしてくれる。8割はナイトクラブはあそこがホットだ!みたいな話だったけど。この列車は彼の地元を一度通り過ぎてムンバイセントラルという駅に到着するので、彼の地元の駅を通り過ぎる時には、あそこらへんが僕の家(タワー)だ!とか、あっちには市場があってーとか。ちなみにホテルは予約してあるの?というから、「タージホテルの裏側にあるきたないホテルで、ツインでRs.1000だって言われたよ。」と話したら、「信じられない!ムンバイは物価の高い都市だよ!ムンバイで生まれ育った僕でさえ、そんなに安いホテルがムンバイにあるのは聞いた事が無い。だまされているんじゃないか。」と心配してくれたので、たぶんだいじょうぶさーと答えておいた。実際に到着したら値段通りだったので、そういうホテルもあるよ!


シャワールーム。誰かシャツを忘れてびちょびちょになっていた。

食パン大好き!

ラージダーニエクスプレス外観。一番前にはでっかい電源車が。

 列車は予定の15分前にムンバイセントラルへ到着。到着と同時に赤いシャツを着たポーターがなだれこんできて、バッグ運ぶよーみたいな。我々バックパッカーには目もくれない。失礼な奴だ!頼む必要も無いんだけど。ムンバイの駅はさすがに大きくて、開放的。そして蒸し暑い。しぬー。と言いつつ、友人と合流するはずの駅のホールへ。快適な列車の一晩であった。


大都市と言えども、いまだにこういう台車で納品するんかー。