食べ物とか旅行とか

東京在住 アラサー社会人の備忘録です。

中国旅行9 パンダパワー

mokich2005-10-15


 西安でネットをしていた時に「チベットには行けない」という事が分かってしまっていたので成都でする事って別にない。チベットに行くには成都が便利(なのかな?別に上海から飛行機でも行けるんだろうけど。)だから、成都でラサ行きの航空券を買ってひとっとぴ★するつもりだったのになー。チベット自治区に入るには通常のビザとは別に特別な「許可証」が必要だ。特別とは言っても、ラサ行きの航空券には「許可証」が含まれてるんだけど。なので、夜行地獄バスで疲れた体を成都でのんびり休める事にした。宿は中国に留学している友人に聞いた安宿のSim's Cozy Guesthouse。某有名旅行ガイドだと安宿情報があまりつかめず、かといって一晩に$50も$60も出せないので、ネットとかであらかじめ調べるようにはしてたんだけど、ここはなかなか快適だった。オーナーの奥さんが日本人で、宿内には中国語と日本語と英語が表記されている。電話しようと思って忘れたため予約無しで行ってみた。ら、満室だけど昼間で待てばチェックアウトする人がいるかもね(この時点で8時半頃)というので待とうとしたら、早速1人チェックアウトしに来た。ああぁ、助かる。ドミトリーのベッド下段20元/日。ベッドの板は6か7ミリのベニヤでちょっと危ないが、まあ大丈夫かな。上の段のオーストラリア人がどしどし乗るもんだから、その度に落ちてきそうだったけど。西安の三ツ星よりスタッフが優しく、ご飯もおいしい。どれもうまいけど、サンドイッチ系が素晴らしい。日本では稀に見るボリューム。
 する事がなくて、ガイドブックを見ていたらパンダが有名らしい。んじゃあ明日にでもこれ行ってみよう。成都動物園と大熊猫基地というのがあって、前者はパンダ以外にも珍しい動物がたくさんいて、後者はパンダの繁殖とかの研究所らしい。まあ気分で決めよーっと。動物園の方が色々いておもしろいかも。一眠りしてから受付で散歩するにはどのへんがいいか教えてもらっていざその辺へ。でも迷った。せっかくなのでヨーカドーも見てみたかったのにさっぱり。肉まんを食べ、マッサージをし、帰って寝る。ベッドで寝れるというのがこの上なく幸せに思った。
 翌日、宿にいた大熊猫基地に行くという日本人に一緒に連れてってもらうことにした。通称パンダ基地。宿前のバス停から駅方面の1番バスに乗り、終点であるちょっと郊外のバスセンターで降りる。そして建物の裏側にある同じ1番の熊猫基地行きミニバスに乗り換え。ちょっとわかりにくい。しかもバス賃も2倍。でもこれに乗ってしまえばあとは基地まで一直線だ。タクシーじゃたぶん高いし。
 大熊猫基地では当然パンダだけがたくさんいる訳だが、日が昇って暖かくなると昼寝タイムに入ってしまうため早起きして行く必要がある。昼寝タイムになると身動き一つしないとか、檻に戻って見れないとか。今回は7時半過ぎに起きて出発して、基地には9時前。結構優秀だな。学生証を見せてみるけど当然ダメ。中に入ると並木道のように歩道が続いているのだが、驚くべきは生えているのが全て笹!ささささささ!両側から覆いかぶさるように生えているので日陰になるし、緑がきれいだなー。まずはレッサーパンダを見学。あー、これか。パンダっていうかきつねとか、たぬきとか、そういう感じだな。でも人なつこいのか近くまで来て動いてくれるのでちょっと幸せな気分になれる。回りにいた観光客がほぼ全員カメラを構えていたのはちょっとおもしろい景色だった。次に小パンダ。ところが、案内表示はあるのに結構わかりにくいのだ。ここかな?っていう檻があったがそこには誰もおらず、その裏の広い芝生のような所に行ってみるももぬけの殻。そしてたどり着いた小パンダの地には、ぽつーんと2匹のパンダがおりました。「小」とはいえ、結構な大きさだ。でも動かないし、かわいげがない。
 気を取り直して大パンダ「ジャイアントパンダ」へ。ジャイアントパンダなんて見た事ない。まさか中国で見るとはね。ジャイアントは特別なのかなんなのか、アスレチック風なものが敷地内にあって楽しそう。そして!なんと3匹もいたのだ、ジャイアントが。別にパンダが好きとか全然思わないが、いざ目の前にしたらそれなりにかわいいじゃん。丁度檻へ戻る時間らしく、飼育員がアスレチックから無理矢理降ろそうとしている。手を叩いたりしてのっそりのっそりと降りてくる。というか落ちてくる。アスレチックはちょっとした段差になっていて段々に降りてくる事ができるのだが、なぜか奴は頭から落ちる。次は賢く後ろ足から降りたと思うと、ゴロンと転がって頭を打つ。起き上がるのにも時間がかかる。ああぁぁ、かわいーーーーーーじゃん!だめ男にひっかかる女の心境とはこんなものなのか。だったらだめ学生の俺ももうちょっともててもいいんじゃないか。そして奴は両手両足を飼育員に捕まれずるずると檻へ消えて行った。
 どうやら飼育員体験というのがあるようで、お金を積めばやらせてもらえるのだろう。日本人だったし。そしてパンダの歴史とかが展示してある展示館を見て、ついてに蝶々類の展示とか見た。蝶々とか蛾とかが四方の壁一面に展示されている部屋が4つ位あり怖かった。でもパンダとかきんしこう?とか、はく製がこんなに充実しているのも珍しいのかも。
 思わぬパンダとの運命的な出会いに感動さめあらぬまま、眠気には勝てなかったので帰宅。タクシーの運ちゃんがうるさかったが待ってればバスが来るだろうという事で待つ事に。出た所では屋台で大量のパンダのぬいぐるみを売っていたら、今買ったら絶対移動の度に後悔すると念じてバスに乗る。ああ、パンダって素晴らしい。